チームビルディングやコミュニケーション研修などを行う際に題材に悩む方も多いのではないでしょうか?
今回はそういう内容の研修の際に使えるグループワーク『コンセンサスゲーム』について解説していきます。
短い研修であればメインコンテンツとして、長い研修ではアイスブレイクの1つとして使える汎用性の高いワークのためオススメです。
🌟こんな方におすすめ🌟
✅手軽にできるグループワークを知りたい
✅堅くなり過ぎず楽しみながらできるグループワークをしたい
✅コンセンサスゲームを行う際の手順を知りたい
✅コンセンサスゲームの効果はどうなんだろう?
✅講師が初めてでもできるか不安…
もくじ
🔷コンセンサスゲームとは?
コンセンサスゲームは、チームビルディングやコミュニケーション研修、アイスブレイクなどで利用されるグループワークの1つです。
特定のテーマや課題に対して、グループのメンバーが意見を交換し合い、全員が納得する解決策や意見を見つけることを目指します。
コンセンサスとは、合意や意見の一致という意味があります。
その名前の通り、合意を形成するプロセスを体感できるグループワークです。
ゲーム性も強く専門性はそこまで高くないため、新入社員、中堅、管理職問わずに導入できます。
🔷コンセンサスゲームはどんな形で取り入れる?
コンセンサスゲームは、多種多様な考え方を持ち寄り合意を目指すワークのため、コミュニケーション研修やチームビルディング、新入社員研修、管理職研修など色々な研修に取り入れることができます。
管理職研修の場合は、仕事の優先順位やマネジメントについて学べる課題にしてアイスブレイクに取り入れたり、新入社員研修ではみんなで合意形成した答えの方が個人で考えたよりも正解に近いことを体感してもらうコミュニケーションの大事さを学ぶワークとして取り入れたり、あまり研修になれていない会社では、まずは研修は楽しいものだと思ってもらうためにコンセンサスゲームをメインで研修を行ったり、汎用性が高く、使いやすいワークです。
最初に、メインとして取り入れるのか、それともアイスブレイクなどの一環として取り入れるのか、どのような研修に取り入れるのかを決めておくと課題を選びやすく研修も組み立てやすくなるかと思います。
🔷コンセンサスゲームの流れ
🔹全体の流れ
コンセンサスゲームは以下の流れで行います。
①コンセンサスゲームの課題の提示
②課題について個人ワークで考える
③グループで課題の答えを考える
④正解の発表
⑤個人誤差とグループ誤差を出す
※明確な正解がない課題の場合は③まで実施します。
※本記事では明確な正解がある課題を選んだものとして作成しております。
🔹①コンセンサスゲームの課題の提示
まずはコンセンサスゲームの課題を提示します。
課題について書かれた紙を1枚だけ渡す場合もあれば、スライドで状況説明などを丁寧にしたり、動画を使ったりする場合もあります。
その研修の雰囲気に合わせてどのように課題を提示するのかを考えましょう。
あまり遊び心を入れられない雰囲気の研修なら紙で、楽しさや没入感を出すならスライドや動画で行うのがオススメです。
課題は1つだけ用意すればコンセンサスゲームは可能です。
ただ、準備に余裕がある場合は、経験者がいた場合に備えて3つほど課題を用意して、参加者自身にどの課題に取り組むかを選んでもらいましょう。
今回の記事では省きますが、参加者に選択権がある状況をいくつも作り出すのが「楽しい」と思ってもらうためには大事です。
🔹②課題について個人ワークで考える
まずは課題について個人で考える時間を取ります。
いきなりグループワークから始めてしまうと、自分の意見や考え方をまとめてから発表したい方が参加しづらくなってしまいます。
そのため、個人ワークから始めるようにするのがオススメです。
この個人ワークの時間はカットしないようにしましょう。
🔹③グループで課題の答えを考える
個人ワークが終わったら、お互いの考えを発表しながら、グループとして課題に対しての回答を考えていきます。
上手くコンセンサスゲームのねらいが伝わっていないと、すべてを多数決で決めてしまうグループが出やすいです。
事前に多数決は出来る限り使わずにグループメンバーの意見をすり合わせて合意形成をするように促したりする工夫などが必要となります。
今回の記事では具体的な対策は割愛させていただきますが、特定の人物だけが話してしまったり、一方的に決めてしまったり、そういうことがないように、できる限り事前にグループワークの進行方法を決めておくのもオススメです。
🔹④正解の発表
チームで課題に対する回答が決まったら、1グループずつグループ内で出た意見や回答、その理由などを自由に発表してもらいます。
すべてのチームの発表が終わったら、課題の模範解答を公開します。
🔹⑤個人誤差とグループ誤差を出す
模範解答と個人の回答、模範解答とグループの回答、個人の回答とグループの回答、それぞれの誤差を計算していきます。
(例)優先順位を考える課題の場合
模範解答3、個人の回答4の場合、誤差は1。
模範解答6、グループの回答3の場合、誤差は3。
個人の回答4、グループの回答4の場合、誤差は0。
以下の画像が実際にコンセンサスゲームで使用する回答シートです。
このように誤差を計算し、記入していきます。
🔷コンセンサスゲームで使用する課題の例
コンセンサスゲームで使用する課題には、雪山での遭難を想定して必要なアイテムの優先度を決める『雪山での遭難』、同じコンセプトで砂漠が舞台になっている『砂漠からの脱出』、船が座礁したシチュエーションで危機管理の優先度を決める『船長の決断』など様々なものがあります。
👇以下のあそびDEまなぶ様のサイトで課題について詳しい記載がございます。👇
弊所では、上記のサイトにはない「コックピットの決断」という課題を使っています。
🔷研修講師がコンセンサスゲームをオススメする3つ理由
🔹1.講師側の経験が浅くても実施が可能
コンセンサスゲームは手順が決まっています。
そのため、講師というよりは進行役としての役目が強く、正解が明確に決まっている課題であれば講師経験が浅くても導入が簡単です。
当日の進行は難しくない反面、道具の作成や、コンセンサスゲームからどうやって研修の内容に結びつけるかなど、事前の準備に手間がかかることはデメリットかもしれません。
🔹2.対象者の階層を問わない
コンセンサスゲームを通して養えるコミュニケーション力や合意形成の大切さは、新人・中堅・管理職、どの階層でも必要になるため、どんな研修にも組み込めます。
使いやすい反面、コンセンサスゲームを経験したことある参加者がいる場合があります。
そのため、あらかじめ課題を複数用意したりなどの配慮が必要になるかもしれません。
🔹3.お互いの考え方や価値観を知るきっかけにできる
普段の業務とは関係のない課題について取り組むことで、今まで見えていなかった相手の考え方や価値観を知るきっかけになり、チームビルディングにも役立ちます。
座学としてコミュニケーションなどの大事さを伝えるだけではなく、このようにコンセンサスゲームを通してコミュニケーションの大事さを体感してもらうことで、参加者のコミュニケーション力向上に座学とは違う方向からアプローチをすることができます。
🔷コンセンサスゲームの成功例
年代もバラバラ、業務の経験年数も1年から10年と幅広く、パート・アルバイトが多い部署。
急速な組織の変化による会社への不信感、パート・アルバイト同士の経験年数からの対立など、会社と従業員の関係も従業員同士の関係も最悪。
コンセンサスゲームの課題では、経験年数からの有利不利がないため、みんな対等に課題に取り組むことができます。
コンセンサスゲームを通して、お互いの考え方を知り、コミュニケーションを取るきっかけにもなり、僅かではありますが従業員同士の関係が改善されたそうです。
🔷最後に
以上がコンセンサスゲームについての説明です。
少しでも「研修に取り入れてみようかな?」と興味を持っていただけたら嬉しく思います。
コンセンサスゲームは道具の準備などは少し手間がかかりますが、一度道具などの準備を済ませてしまえば、進行も難しくなく様々な研修に取り入れることができるため使いやすいワークです。
是非、一度試してみてください。
ブルーラピス社会保険労務士事務所では、一人ひとりに寄り添い、楽しく成長できる研修を実施しています。
社内研修については少しだけ相談したい、少しだけ社内研修に来て話して欲しいなどの「ちょこっと需要」から、計画段階から伴走する「がっつり需要」まで、社内研修に関する様々なことをサポートしております。
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